新宿完ソロストリート


某日


午後7時新宿駅に降りたつ。


連休明け、出社直後から全力で集中し、業務を足早に切り上げ、なんとか予定通り新宿に来ることができた。


1週間待ち望んだストリート。

街ゆく女性はコートを着ていて、冬の始まりが新宿東口のネオン街に告げられる。


今日はどんなドラマが待っているのか、さあ、ゲームの始まりだ。


まずは流しで、案件を探す。

が、困ったことに中々現れない。

15分ほどサーチして、ようやく1人目に声かけをした。


前回の反省を活かし、まずは認知をしてもらうことに重点を置き、声をかける。

出足からガンシカを食らう。


そして結論から言ってしまうと、

本日は6連続ガンシカという悲惨な結果で幕を閉じた。


理由はなぜか。考える。

声かけからオープンまでのフローをもう一度考える。


①ターゲット発見

②ターゲットに接近

③声かけ(接近〜発声〜オープナー)


①〜②の部分で既に警戒されているシーンが多々あったので、途中で①②は変更を加え改善した。


しかし、前回にもまして会話にならない。

なぜだろうか。


そもそも前回オープンしたのは、案件がよかったのではないか。前回はオープンしたと言ってもサンプルが少ない。わずか3件ほど。


今回の反応が自然なのかもしれない。

いずれにせよ、今回のような圧倒的ガンシカを放つ案件で、かつ自分のタイプの子が現れたとき、今のままではどうにもできない。


話すら聞いてもらえない相手にどう応対するのか。


まず相手は何を考えているのか。

ナンパ師やキャッチで飽和している新宿。

ナンパに対しての警戒心は強く、ガンシカが有効だと体感しているだろう。そして耳にはイヤホン。


このような相手をどうやってオープンさせるか。

方法に真新しさはない。二つだ。


⑴まず相手が思わず反応したくなる一言をぶつける

⑵ダメだった場合オープンするまで(相手がガンシカを解除するまで)話し続ける


⑵は結果ありきで動くと迷惑行為になりかねないので、引き際には細心の注意を払わないといけない。


⑴については、今の自分に一朝一夕で出てくるものではない。毎日オープナーを考え続け、長期的にストックを貯めて磨いていく。

または、他のナンパ師さんからノウハウを買う。時間を金で買うのだ。


取り急ぎは、⑴⑵を継続的にやるしかないという、消極的な解決策しか出てこなかった。


本当にそれだけだろうか、そう考えたとき、ふと気づいた。




地蔵を抜け出せていないのではないか?




思えば前回はなんだかんだ合流ができ、一人きりのストではなかった。地蔵トークで口が滑らかになり、一人じゃないことに背中を押され、良いテンションで声かけができていた。


でも、今回は?

久々の完ソロ。明らかに声が出ていない。案件の冷たいテンションに引き込まれ、明るさと余裕がない。

はては人にストリートをしている瞬間を見られることを恥ずかしいと感じてしまっている。


そもそも舞台に立つ心構えからできていなかった。


そして心構えで言うともう一つ、前回を踏まえ明らかに成長スピードが遅い。次がある、ゆっくりやっていこう、そう思ってしまっている。


日々劣化していく容姿、近づく婚期、どこにも時間なんてありはしないのだ。


来週まで即をしないと全財産を失う。

そのような窮地に立たされたとき、同じようなアプローチ、同じような準備、同じようなモチベーションになるだろうか。


思えばメンタル的な問題は多々ある。そもそも案件がオープンする成功イメージを持って声をかけていたか。


新宿とストリートナンパは表裏一体、新宿でナンパを目撃して、驚天動地の体験をしたと思う人は一人もいないだろう。

何を恥ずかしがるのか。むしろ彼らは観客だ。観客達に華麗に女性を連れ出す姿を見せて、希望を与えるくらいの気持ちでやらないとダメだ。



メンタル、心構え。そして強い目的意識とsmartな目標設定。


この辺りをしっかり練り直して、次回のストにつなげたい。