東京ストリートナンパリターンズ

 

2年ほどぶりに新宿でスト。

 

業務を18時で切り上げ、持ってきた私服に着替える。

 

月並みだが、不安と期待が入り混じった感情が湧き起こる。

 

久々のストリート。うまく行くだろうか、連れ出せるだろうか、そもそも地蔵するのではないか。

 

そんなことを考えているうちに新宿に到着した。

ロッカーを探して、荷物を詰め、準備完了。

さあ、ゲームのはじまりだ。

 

簡素なゴールとkpiを設け、

かつてと同じゴングを自分の中で鳴らす。

 

まずは新宿の街を練り歩く。どこがスポットか、歌舞伎町や、新宿三丁目など、自分の足で実際に回ってみる。

ところがどこに行ってもそこそこ人がいる。

困った。どこでやるのがベターなのか。

 

そこで、以前から交流のあるスト師さんに聞いてみる。キャッチの妨害などが少ないスポットを教えて頂き、早速ストリート開始。

 

セオリー通りまずは3秒ルールでアプローチ。

瞬く間に3度のガンシカをくらう。

そこで考えた、何が悪いのか。

 

現状、以下を三回ループした。

①声かけ②反応悪い③すぐ退散

 

なぜ①②の流れになるのか。

①について、より粒度を下げて考える。

 

①声かけを分解すると以下の要素になる

A.how to say どう言うか

B.what to say 何を言うか

 

Bについては、以前とそう変化はない。

以前のクオリティが低かったとしても、あまりに反応が悪い。

 

Aについて、さらに分解する。

a.目についてから、声をかけるまでの動き

b.声のかけ方

 

仮説を立ててみた。

今までの3回で、一回でも相手が話を聞いてくれるそぶりを見せただろうか。

そもそも話を聞いてくれる状態、舞台セットをまずはするべきなのでは。

 

そして、以下のフローを暫定的にセット。

 

①手を出してまず認知(ここは同様)②驚いたようなリアクションをする③みつめる④声をかける

 

試してみる。

なんと、改善されたではないか。

話を聞く土壌すら作れない状態から、

こちらをみて、一瞬だが話を聞いてくれるようになった。

 

その後さらに5回声かけをした。

結果から見ると惨敗。ビタ留めもできずに爆死した。

 

ただし、得たものは大きかった。

 

ストリートの中で超高速で繰り広げられるPDCA、戦略が当たった時の気持ちよさ。

 

ストリートをなぜやるか、色々理由はあるが、自分はこの成長サイクルのスピードに心地よさを感じていたのではないか。

 

結果は惨敗だったが、なぜストリートをやるのか、そもそもの動機、原体験を思い出すことができた。

 

やはりストリートは時間をかけて取り組み続ける価値がある。

ストリートをやり直そうと思い立ち、本日幸運にも戦略がうまく行き、小さな、本当に小さな成功体験を得ることができた。

 

今日、街に出てよかった。

 

これから怒るさまざまな出会いの物語に胸を躍らせ、カレーを食って帰宅したのであった。

 

ps. 新宿の戦い方を教えてくれたスト師さんはその後何食わぬ顔でつれだしを決めていた。さらっと、しかしながら克明に格の違いを刻み付けられたのだった。